マッチングした相手は片想いの社長でした
立場は全然違うのに、今はただ同じ仕事を終わらせようとしている三人だった。

「終わった! そっちは?」

「俺も終わった」

涼太君がパソコンから顔を上げる。

「こっちもだ」

春樹さんも資料を閉じた。

「やったね、春樹さん、涼太君!」

言ってから気づいた。

「あっ」

慌てて口を塞ぐ。

「おっと……」

今、涼太君の前で普通に「春樹さん」って呼んじゃった。

涼太君が私を見る。

「春樹さんか」

「えっと……」

どうしよう。ところが涼太君は追及しなかった。

椅子から立ち上がる。

「邪魔者は消えます。お疲れ様です」

「涼太君、お疲れ様」

「じゃあな」

背中を向けたまま、涼太君が片手を上げる。

いつも通りの涼太君。
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