マッチングした相手は片想いの社長でした
電子音がしてドアが開く。

「お邪魔します」

「どうぞ」

初めて入る春樹さんの家。

その瞬間、胸が大きく鳴った。

「わあ……」

リビングへ入った私は、思わず声を上げた。

広い。大きな窓の向こうには、夜の街が広がっている。

けれど豪華すぎる感じはしない。

落ち着いた家具が置かれ、生活感もちゃんとある。

「素敵な部屋ね」

バッグを置きながら言うと、春樹さんはジャケットを脱いだ。

ネクタイも外し、シャツ姿になる。

会社で見る社長の姿から、少しだけ普通の男性へ戻ったみたい。

「くつろいで」

「うん」

春樹さんが部屋の一角へ向かう。

そこにあったものを見て、私は目を丸くした。

「ワインセラーあるんだ」
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