マッチングした相手は片想いの社長でした
「喜んで頂けて嬉しいです」

「契約書は郵送いたします」

一瞬、涼太君と顔を見合わせる。

――取れた。契約、取れたんだ。

「宜しくお願い致します」

二人揃って頭を下げた。

ビルを出た瞬間、涼太君が大きく息を吐いた。

「やった、契約取れた」

「よかったね」

本当に嬉しい。

準備してきたものが結果につながった。

そう思っていると、涼太君が突然私の顔を覗き込んできた。

「那奈のおかげ」

「涼太君」

近い。反射的に顔を逸らすと、涼太君が笑った。

「何恥ずかしがってるの」

もう。そういう言い方をするから余計に恥ずかしくなるのに。

涼太君を見ると、いつもの爽やかな笑顔を浮かべていた。
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