マッチングした相手は片想いの社長でした
「バスタオルに歯ブラシ」

春樹さんが買い物かごに入れていく。

「シャンプーも」

「あとボディーソープだろ」

「これだけあれば十分かな」

私がかごの中を確認すると、春樹さんが首を傾げた。

「まだ何か必要じゃない?」

「もう十分だよ」

「本当に?」

「うん」

この人、放っておいたらどこまで買うんだろう。

そう思うと笑ってしまった。

一緒に暮らすって、もっと大げさなことだと思っていた。

だけど実際は、こんな小さなことの積み重ねなのかもしれない。

「今日の夜は食べて帰ろう」

「そうなの?」

「だって疲れたでしょ」

私は首を横に振った。

「全然。食材買って帰ろう」

「那奈、料理するの?」

「もちろん」

「無理しなくてもいいんだよ」
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