マッチングした相手は片想いの社長でした
「無理してないよ」

むしろ作りたかった。

春樹さんと暮らし始める最初の日。

二人で選んだ食器を使って、私が作った料理を一緒に食べたい。


家に戻ると、私は買ってきた食材をキッチンに並べた。

エプロンをつけて髪を軽くまとめる。

「今作るね」

「楽しみだな」

春樹さんがカウンター越しに私を見ている。

「見てないで座ってて」

「見てたい」

「もう」

私は笑いながらボウルを取り出した。

「ひき肉と玉ねぎを混ぜて……」

手でしっかりこねて、形を整える。

フライパンに並べると、ジュッといい音がした。

「いい匂い」

いつの間にか春樹さんが近くまで来ていた。

「あ、手ごねハンバーグ」

嬉しそうな声。

「春樹さん、好きでしょ」
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