マッチングした相手は片想いの社長でした
「香織さんと会って」

「ああ」

次の瞬間、強く抱きしめられた。

「すまない、那奈」

「どうして謝るの?」

「君以外の女に子供がいるなんて」

胸が痛んだ。

確かに、ショックじゃないと言えば嘘になる。

だけど、それは私と出会う前のことだ。

「香織さんは愛した人でしょ」

「そうだな」

「仕方ないわよ」

春樹さんの頬に触れる。

過去は変えられない。

それに春太君には何の罪もない。

私達は静かに唇を重ねた。


数日後。春樹さんは香織さんと話をすることになった。

場所は、春太君も一緒に過ごせるように動物園。

私は同行しなかった。

これはまず、三人で話すべきことだと思ったから。
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