マッチングした相手は片想いの社長でした
二人の間には春太君がいる。

私は春樹さんを信じている。

それなのに。

「はぁ……」

思わずため息がこぼれた。

そのとき、肩にぽん、と手が置かれる。

「お疲れ様」

振り向くと、涼太君が立っていた。

「涼太君」

私の顔を見るなり、涼太君は少し眉を寄せる。

「浮かない顔だな」

「ちょっとね」

「相談なら乗るよ」

以前の私なら、その優しさに甘えていたかもしれない。

けれど今は、自分の気持ちは自分で春樹さんに伝えたい。

「ありがとう。でも大丈夫」

そう答えると、涼太君は一瞬驚いたあと、ふっと微笑んだ。

「強くなったな」

「そうかな」

「愛の力かな」

からかうような口調に、私も少し笑う。

「そうだといいんだけど」
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