マッチングした相手は片想いの社長でした
「分かったよ」

春樹が春太の頭を撫でる。

三人はそのまま街へ出た。

春太を真ん中にして歩く。

一見すれば、ごく普通の家族に見えただろう。

洋食店に入ると、店員が笑顔で迎えた。

「いらっしゃいませ」

「三名です」

「こちらのテーブルへどうぞ」

三人で席につき、メニューを開く。

けれど春太の注文は、店に来る前から決まっていた。

「ハンバーグ三つ」

「かしこまりました」

店員が去ると、春樹は香織を見た。

「今度、役所に行こう」

「春太の認知ね」

その言葉に、春太が首を傾げる。

「認知って何?」

春樹は少し考えてから、春太に分かるように言った。

「パパが春太のお父さんになる事だよ」

春太はますます不思議そうな顔をする。
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