マッチングした相手は片想いの社長でした
温かい。

いつもの春樹さんの匂い。

それだけで泣きそうになる。

「今日……帰って来ないと思ってた」

口にしてから、自分でも驚いた。

そんなことを言うつもりじゃなかった。

もっと普通に「おかえり」と言いたかったのに。

春樹さんは私の髪を撫でた。

「帰ってくるよ」

「うん……」

「那奈のいる場所が、俺の帰るところだ」

胸がいっぱいになった。

「春樹さん……」

ずるい。

そんなことを言われたら、もう何も言えなくなる。

春樹さんのシャツを握る。

すると抱きしめる腕に、少し力がこもった。

しばらくして、二人でソファに座った。

私は何も聞けなかった。

香織さんと何を話したの?

どうしてこんなに遅かったの?

二人きりで何をしていたの?
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