マッチングした相手は片想いの社長でした
春樹さんの瞳が揺れた。

「……ありがとう、那奈」

食事を終え、部屋を出る。

その時春樹さんが私の手を握った。

強く、それでいて大切なものを扱うように。

「春樹さん」

「この手を放さないよ」

「うん。私も」

並んで部屋へ戻った。

窓の向こうを見た瞬間、私は声を上げた。

「見て、満天の星空」

都会では見られないほどの星が、夜空いっぱいに瞬いている。

「庭に出てみようか」

「うん」

二人で庭へ出る。

夜の空気は少し冷たかったけれど、春樹さんと繋いだ手は温かい。

「綺麗な星……届きそう」

「届くよ」

「え?」

「手を伸ばしてごらん」

「あはは。うーん……」
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