マッチングした相手は片想いの社長でした
すぐに返ってきた。

迷いのない声だった。

「一生、君を愛する」

春樹さんの腕が私の身体を抱き寄せる。

首筋に、柔らかな唇が触れた。

目を閉じる。

温かい。

この人の腕の中は、いつだって私が帰りたかった場所だった。

私は春樹さんの服をぎゅっと握った。

左手の薬指で、指輪が静かに輝いている。

あの日。あなたを忘れたくて始めたマッチングアプリ。

返信がなくて。

諦めようとして。

それでも会いに行った。

待ち合わせ場所に立っていたのは、ずっと好きだった人。

あの日の私は知らなかった。

片想いの社長が私を抱きしめてくれることも。

私の弱さに気づいてくれることも。

父に何度断られても会いに行ってくれることも。
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