マッチングした相手は片想いの社長でした
「じゃあ……」

帰ろうとして、私は足を止めた。

聞いてみたい。

朝からずっと気になっていた。

「あの……」

「ん? どうした?」

「昼間のマチアプ……」

「ああ。一応ね」

一応?その意味がよく分からない。

私は少し迷ってから聞いた。

「私達……カップルですかね」

春樹さんが私を見る。

「ああ。そうなるな」

その一言で胸がいっぱいになった。

「何だか嬉しい」

「俺もだよ」

嬉しかった。

春樹さんの口から「俺も」と聞けただけで。

だから、このあと少しくらい一緒にいられると思っていた。

「遅くならないうちに帰った方がいい」

「え……」

思わず春樹さんを見る。

でも彼はもう仕事へ視線を戻している。
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