マッチングした相手は片想いの社長でした
「あ、はい。お疲れ様でした」

「お疲れ様」

私はバッグを持ってオフィスを出た。

廊下を歩いて、エレベーターに乗る。

扉が閉じた瞬間、ため息が漏れた。

「カップルなのに……冷たい」

期待しすぎなのかな。

昨日の夜が特別すぎたから。

恋人になったら毎日連絡をくれて、仕事が終わったら一緒に帰って。

そんなことを勝手に想像していた。

ビルを出て、私は立ち止まった。

そして高層階を見上げる。

春樹さんはまだ仕事をしている。

遠く離れた窓の向こうに、その姿が見えた気がした。

「春樹さん……」

好きな人と結ばれたはずなのに。

どうして。

「どうしてこんなに切ないの?」
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