マッチングした相手は片想いの社長でした
思わず笑顔になる。

「だろ?」

春樹さんも満足そうだ。

けれど、すぐに真面目な顔に戻った。

「そこでだ」

「はい」

「俺はこの政略結婚を断る」

「当然です」

思わず即答した。

だって本人が知らないところで結婚相手を決められるなんて、どう考えてもおかしい。

すると春樹さんが、じっと私を見る。

「那奈にも協力してほしい」

「どうすればいいですか?」

「今週末のパーティーに同席してほしい」

「……え?」

思わず箸が止まった。

顔を見合わせる。

「私、パーティーに行ったことないです」

「俺の隣にいればいい」

さらりと言われたけれど、それが一番困る。

春樹さんの隣。

そこは私がずっといたかった場所だから。
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