マッチングした相手は片想いの社長でした

第8話 二人の世界へ

タクシーがゆっくりとホテルの正面玄関に停まった。

ドアが開き、私は小さく息を吸ってから外へ降りる。

夜の空気が、むき出しになった肩を撫でた。

昼間、春樹さんと一緒に選んだグリーンのキャミソールドレス。

鏡の前で見たときには素敵だと思ったのに、いざ一人で着て外に出ると落ち着かない。

「……大丈夫かな」

ドレスの裾を整えて顔を上げる。

目の前にそびえるのは、都心の高級ホテル。

大きなガラス扉の向こうには豪華なシャンデリアが見え、次々と高級車やタクシーが到着している。

ドレスアップした女性。

タキシードやスーツ姿の男性。

見るからに私とは違う世界の人たちばかりだ。

「ここで間違ってないよね」
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