マッチングした相手は片想いの社長でした
「どうした?」

「何だか……夢見てるみたいで」

「夢? どうして」

答えるのが恥ずかしい。

それでも、今なら言える気がした。

「ずっと片想いだったから」

春樹さんの瞳が優しく細くなる。

「もう片想いじゃない」

そして私の額に、柔らかな唇が触れた。

「……春樹さん」

夢じゃない。

春樹さんが私を見ている。

ずっと好きだった人が、私だけを見てくれている。

次の瞬間、強い腕に抱き寄せられた。

「那奈」

耳元に低い声が落ちる。

「君を抱きたい」

身体が熱くなった。

言葉の意味が分からないほど子供じゃない。

それなのに、嫌じゃなかった。

むしろ――私も彼の腕の中に抱かれたい。

「俺の愛が現実だって分からせたい」
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