マッチングした相手は片想いの社長でした
「俺も手伝うよ」

「大丈夫よ」

「頼れよ。同期なんだから」

そう言って笑う。

同期というのは不思議だ。

入社した頃から一緒だから、余計な遠慮をしなくていい。

結局、涼太君は私の隣の椅子を引いて座った。

「俺、グラフ作成するよ」

「ありがとう」

正直、助かった。

仕事を分担すると、さっきまで一人では終わりが見えなかった作業が、少しずつ進んでいく。

「それにしても資料多いな」

「取締役会議の資料だから」

涼太君が手を止めた。

「それって社長秘書の仕事では?」

「来たばかりだから、まだできないのよ」

「ふーん」

涼太君は納得していないような顔をした。

「そうは見えないけどね」

「え?」

「いや、何でもない」
< 98 / 295 >

この作品をシェア

pagetop