マッチングした相手は片想いの社長でした
美里さんのことを言っているのだろう。

私だって少し疑問に思っていた。

美里さんは仕事ができる。

本当に資料作成ができないのだろうか。

でも、そんなふうに疑うのはよくない。

「それに社長の役に立ちたいし」

自然と口から出た。

涼太君の手が止まった。

こちらをじっと見ている。

「何?」

「那奈って社長と付き合ってるの?」

「えっ?」

一瞬、心臓が跳ねた。

「あー……ううん」

反射的に否定してしまった。

春樹さんとの関係は、まだ会社の誰にも話していない。

それに春樹さんは社長だ。

私の口から勝手に話していいことなのかも分からなかった。

「怪しいな」

「別に怪しくないよ」

「そっか」

涼太君はそれ以上追及してこなかった。
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