転生悪役令嬢が名探偵ですわ!?
9話 悪役令嬢、手がかり発見ですわ!?
騎士団による再度の事情聴取。
アリアは椅子に座り、向かいの騎士を睨んでいた。
「もう一度聞きます」
「どうぞ」
「事件当日、あなたは被害者と何か揉めていませんでしたか?」
「ありません」
「本当に?」
「ありませんわ」
「被害者を嫌っていた?」
「いいえ」
「では、なぜあなたのハンカチが現場に?」
「知りません」
「三日前に紛失した?」
「ええ」
「誰かに拾われた可能性は?」
「ありますわね」
「誰に?」
「知りませんわ!」
「…………」
「…………」
「…………」
「この尋問、何回やるんですの?」
アリアは机に突っ伏した。
「私が犯人なら、もっと上手にやりますわ」
「自白ですか?」
「違います!」
騎士がため息をつく。
「実は被害者の部屋から、こんなものが見つかった」
差し出されたのは、小さな紙片。
「これは……?」
騎士から渡された紙片。
そこに残されていたのは、たった一行。
――『旧図書塔 十時』
被害者リリアの部屋から見つかったらしい
「これに見覚えは?」
騎士が言う
「知りません」
アリアはその文字を睨みつける。
誰が書いたのか。
誰に向けたものなのか。
そして――なぜ、こんなものを残したのか。
「リリアさんは、誰かと会う約束をしていた」
アリアは呟いた。
「それも、殺される直前に」
だが。
「問題は、誰と?」
紙を裏返す。
何もない。
しかし、アリアはふと鼻を近づけた。
「…………ん?」
微かな香り。
「薔薇……?」
紙から、ほんの少しだけ薔薇の香りがする。
「まさか」
アリアは紙を持って、窓際へ向かった。
「お、おい」
騎士は慌てて立ち上がる
「ちょっと見ててくださいまし」
光に透かす。
赤い文字。
普通のインクではない。
「特殊なインク……」
その時。
背後の扉から声がした。
「それなら、心当たりがある」
「!」
振り返る。
そこにいたのはカイルだった。
「驚かせないでくださいまし!」
「ごめんごめん、もう日が暮れるから呼びにきたんだ」
カイルは苦笑した。
「もうそんな時間でしたのね」
「ん?そのインク、王宮御用達のものじゃないかな」
「王宮?」
「ああ」
カイルは紙を見る。
「薔薇の香りがする特殊なインク。かなり高価だから、普通の生徒は使わない」
「…………」
アリアの脳裏に、一人の人物が浮かんだ。
「皇太子殿下」
「そう」
カイルが頷く。
「殿下が手紙を書く時、よく使っているものだよ」
アリアは黙り込んだ。
「……まさか」
胸の奥がざわつく。
皇太子。
リリアの婚約者。
そして――。
「こ、こちらでも再調査してみます」
騎士が走って部屋を出ていく。
カイルのおかげで尋問から解放されたようだ。
アリアは椅子に座り、向かいの騎士を睨んでいた。
「もう一度聞きます」
「どうぞ」
「事件当日、あなたは被害者と何か揉めていませんでしたか?」
「ありません」
「本当に?」
「ありませんわ」
「被害者を嫌っていた?」
「いいえ」
「では、なぜあなたのハンカチが現場に?」
「知りません」
「三日前に紛失した?」
「ええ」
「誰かに拾われた可能性は?」
「ありますわね」
「誰に?」
「知りませんわ!」
「…………」
「…………」
「…………」
「この尋問、何回やるんですの?」
アリアは机に突っ伏した。
「私が犯人なら、もっと上手にやりますわ」
「自白ですか?」
「違います!」
騎士がため息をつく。
「実は被害者の部屋から、こんなものが見つかった」
差し出されたのは、小さな紙片。
「これは……?」
騎士から渡された紙片。
そこに残されていたのは、たった一行。
――『旧図書塔 十時』
被害者リリアの部屋から見つかったらしい
「これに見覚えは?」
騎士が言う
「知りません」
アリアはその文字を睨みつける。
誰が書いたのか。
誰に向けたものなのか。
そして――なぜ、こんなものを残したのか。
「リリアさんは、誰かと会う約束をしていた」
アリアは呟いた。
「それも、殺される直前に」
だが。
「問題は、誰と?」
紙を裏返す。
何もない。
しかし、アリアはふと鼻を近づけた。
「…………ん?」
微かな香り。
「薔薇……?」
紙から、ほんの少しだけ薔薇の香りがする。
「まさか」
アリアは紙を持って、窓際へ向かった。
「お、おい」
騎士は慌てて立ち上がる
「ちょっと見ててくださいまし」
光に透かす。
赤い文字。
普通のインクではない。
「特殊なインク……」
その時。
背後の扉から声がした。
「それなら、心当たりがある」
「!」
振り返る。
そこにいたのはカイルだった。
「驚かせないでくださいまし!」
「ごめんごめん、もう日が暮れるから呼びにきたんだ」
カイルは苦笑した。
「もうそんな時間でしたのね」
「ん?そのインク、王宮御用達のものじゃないかな」
「王宮?」
「ああ」
カイルは紙を見る。
「薔薇の香りがする特殊なインク。かなり高価だから、普通の生徒は使わない」
「…………」
アリアの脳裏に、一人の人物が浮かんだ。
「皇太子殿下」
「そう」
カイルが頷く。
「殿下が手紙を書く時、よく使っているものだよ」
アリアは黙り込んだ。
「……まさか」
胸の奥がざわつく。
皇太子。
リリアの婚約者。
そして――。
「こ、こちらでも再調査してみます」
騎士が走って部屋を出ていく。
カイルのおかげで尋問から解放されたようだ。