高嶺の花も恋をしたい!
「可愛いわよねー。でも老人の目にも子供の目にも美しいものは美しく見えるってことよ。さすが花緒! 全世代OKだね」
「桃子……からかってるだけでしょ、それー。全世代じゃないし」
「え? なんで? 花緒モテるでしょう? そんなに美人なんだし」
「いや、いまだかつて男性にモテたことなんてないよ。女子高時代は女子にモテまくりだったんだけどねー。ほら、これだけ身長があると男の子には敬遠されるのよ」
「モデルさんみたいでカッコいいのに……」

 女子がうんうんとうなずいている。

 俺は、花緒にとって高身長がコンプレックスということは、以前から聞いていたので知っている。

 そのおかげで、花緒に変な虫がついていなかったのだとしたら、高くて良かったと思う。

 まあ、俺から見たらたいして高くもなく、キスするのにちょうどいい高さなんだが。

「なら高野はどう? こいつなら180超えてるし……お前何cmだっけ?」
「185」
「ほう……花緒より10cmも上じゃん」

 生島がニヤッと笑って俺を見る。

「でもさ、高野君って告られた数三桁いってるんでしょう? どれくらい食べちゃったの?」

 ブフォーッ

 思わず飲んでいたビールを噴き出してしまった。

 花緒が慌ててハンカチを差し出してくれる。

 おいおい、生島よ。何を言い出すんだ?

 こんな誰が聞いているかもわからない……いや、ほかのテーブルのやつもおそらく耳だけはこっちに傾けているような状況で――。

 しかも隣に花緒がいるんだぞ!
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