高嶺の花も恋をしたい!
しかしビールサーバーの前に花緒の姿はなかった。
周りを見ると、少し離れたところで、営業の男と話をしている。――あの『侍らせ』男だ。
「――なんだ、俺てっきりDVDで観ているのかと」
「プッ……私たちの子供時代じゃないんだからー。今はどこでもビデオオンデマンドだと思うよ?」
「それってEテレも観られるの? 『おかあさんといっしょ』と『アンパンマン』に夢中だと聞いているんだ」
「一歳前後のお子様かな。夏成ではプライムビデオにNHKこどもパークのサブスクもプラスしているから大丈夫よ。ほとんどの子供向け番組は観られるわ」
「へぇ……じゃあ、今度そのお客様のお子さんを案内するときに頼んでもいい? 花緒ちゃんがいてくれると心強いなあ」
は? 『花緒ちゃん』だと?
「え、う、うん……いつでも言って。あ、私がいない時でも受付なら誰でも操作できるから」
「花緒ちゃんがいるときがいいなぁ。ほかの受付さんは話しかけにくいし」
「そ、そう……?」
花緒があからさまに引いているというのに、この『侍らせ』男は気づかないのかよ。
「やっぱ同期って気安いじゃん。あ、よかったら今度情報交換会をしようと思っているんだ。本社のいろいろな部署に声をかけてさ。花緒ちゃんもどう?」
「え? 私?」
「うん。連絡先教えてよ。日時が決まったら連絡するから」
「う、うん……でも私、大して交換できるような情報ないんだけど……いいの?」
まさか連絡先を教えるんじゃないだろうな?
情報交換会なんて体のいい合コンだろうが、それ。
周りを見ると、少し離れたところで、営業の男と話をしている。――あの『侍らせ』男だ。
「――なんだ、俺てっきりDVDで観ているのかと」
「プッ……私たちの子供時代じゃないんだからー。今はどこでもビデオオンデマンドだと思うよ?」
「それってEテレも観られるの? 『おかあさんといっしょ』と『アンパンマン』に夢中だと聞いているんだ」
「一歳前後のお子様かな。夏成ではプライムビデオにNHKこどもパークのサブスクもプラスしているから大丈夫よ。ほとんどの子供向け番組は観られるわ」
「へぇ……じゃあ、今度そのお客様のお子さんを案内するときに頼んでもいい? 花緒ちゃんがいてくれると心強いなあ」
は? 『花緒ちゃん』だと?
「え、う、うん……いつでも言って。あ、私がいない時でも受付なら誰でも操作できるから」
「花緒ちゃんがいるときがいいなぁ。ほかの受付さんは話しかけにくいし」
「そ、そう……?」
花緒があからさまに引いているというのに、この『侍らせ』男は気づかないのかよ。
「やっぱ同期って気安いじゃん。あ、よかったら今度情報交換会をしようと思っているんだ。本社のいろいろな部署に声をかけてさ。花緒ちゃんもどう?」
「え? 私?」
「うん。連絡先教えてよ。日時が決まったら連絡するから」
「う、うん……でも私、大して交換できるような情報ないんだけど……いいの?」
まさか連絡先を教えるんじゃないだろうな?
情報交換会なんて体のいい合コンだろうが、それ。