高嶺の花も恋をしたい!
「太一くん、どうしたの?」
「え? いや……遅いから見に来たらナンパされてたから」
「ナンパ⁉ 山村君はキッズコーナーのテレビ番組のラインナップを聞いてきただけだよ?」
「情報交換会は? 花緒、情報交換会って何のことか知ってるのか? 合コンのことだぞ」
「ご……そうなの? え、知らなかった」

 ん? なんでそこで顔を赤らめているんだ?
 まさか――

「……花緒、もしかして合コンに誘われて喜んでる?」
「え……だって、そんなの初めてで」
「行きたいのかよ」
「そ、そういうわけでは……。でもこれは人生で初めての合コンのお誘いなの。私にとっては記念すべきことよ!」

 ……ハァ、元々自己肯定感の低いやつだとは思っていたが……。

「え? なんか言った?」
「いや……行きたいなら俺が山村に言うが?」
「ううん! いいっ。別に行きたいわけじゃないから……ね?」

 俺の睨みを瞬時に理解したようだ。
 少しでも情報交換会に行きたいと言おうものなら、今日はベッドから出られなくなるまで攻めてやろうかと思ったが。

「……まだ巨峰サワー入れてなかったのか?」
「え! どうして次巨峰サワーにしようと思っていたのがわかったの?」
「わかるだろう、普通」

 花緒の酒の好みは初めて飲んだあの日から知っている。それに誰も知らない花緒のほくろの位置や性に対して貪欲なところも。
 花緒の秘められた部分は全部俺のものなんだから――。


 ◇ ◇ ◇
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