高嶺の花も恋をしたい!
「副社長は東京で数々の実績を上げられた、名の通った設計士でもあります。正直、社会人二年目の、それも受付出身のあなたのような人に副社長秘書が務まるとは思えないのですがねぇ……」

 それは秘書課長に言われなくとも、私自身が一番心配していることだ。

 でもこの嫌味な口調から、私を良く思っていないことが伝わってきて、この先が思いやられる。

「はぁ……しかし副社長たっての希望ですからね。仕方なくあなたを採用することになりました。容姿がいいからといって中途半端な仕事をすれば、せっかく取り立ててくださった副社長の顔に泥を塗ることになります。いいですか、顔で甘やかされると思ったら大間違いですよ。もし副社長に色仕掛けで言い寄ったり、迷惑をかけるような行動をすれば、この私の権限ですぐに秘書課を出て行っていただきますからね」

 まただ。『副社長たっての希望』?
 副社長は私のことを知っているの?
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