高嶺の花も恋をしたい!
新プロジェクト
「第三設計部、ですか?」
「うん、どういう部署か知ってる?」

 私は今、就任されたばかりの新副社長と共に、第三設計部という部署に向かっている。

 でも正直なところ、私には第三設計部が第一や第二とどう違うのかよくわかっていない。

「第一と第二はほぼ同じだな。一般的な戸建て住宅から、ニュータウン規模の戸建てを担当している。注文住宅もそこに含まれる。マンションやビルはまた別で、特建部になるのは知ってるか?」
「はい……」
「で、第三はというと、主にリフォームやリノベーションを中心に受け持っている部署なんだ」
「リフォームはカスタマーではないのですか?」
「カスタマーで対応できるのは、ちょっとした修繕や作り付けの家具を設置する程度のことだ。大規模なリフォームやリノベーションはちゃんとした部署を持っている。それが第三設計部だ」
「なるほど」

 第三設計部は第一・第二設計部がある5階とは違い、4階の事務部門の片隅にあった。
 
「失礼します! 田村部長はいらっしゃいますか?」

 副社長が尋ねると、奥の方からその田村部長と思われる男性が現れた。

 年のころは50代後半。髪は白髪交じりのぼさぼさで、大学の研究室にいる教授のような方だ。
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