高嶺の花も恋をしたい!
ハウスメーカーである夏成が、歴史的建築物のリノベーションだなんて、思ってもみなかったことだ。
「いやしかし、定年間近の俺がそんな大きな仕事に参加させてもらっていいのか? なんならうちの若いのを貸すが」
「俺が何のために帰ってきたと思ってるんですか。田村さんの知恵と経験が必要なんです。お願いします。力を貸してください」
副社長が隣で大きく頭を下げたので、私も慌てて頭を下げた。
「まあ、老害にならないようにやってみるよ」
「ありがとうございます!」
「で、そっちのお嬢ちゃんは、副社長の秘書さんか?」
ひえっ、ご挨拶が遅れてしまった!
「ご挨拶が遅くなって申し訳ございません! 4月から副社長秘書をさせていただいています、高嶺花緒と申します。秘書は未経験なのですが、雑用でもなんでもしますので、よろしくお願いいたします!」
「彼女はO大の建築学科を出ていて、一級の学科は取ってます。ただ……入社と同時に受付に配属されてしまって、実務経験はまだないんです」
「ああ……なるほどな。顔がいいってのも善し悪しだな。だが、今回の件はそう簡単な仕事じゃない。ここに連れてきたということは彼女を助手にしようとしているのだろうが、大丈夫なのか?」
未経験の私を前に、田村部長はズバリと心配をぶつけてきた。
それは至極まっとうな心配で、私自身も不安で自信がなく、言われて当然の言葉だった。
「いやしかし、定年間近の俺がそんな大きな仕事に参加させてもらっていいのか? なんならうちの若いのを貸すが」
「俺が何のために帰ってきたと思ってるんですか。田村さんの知恵と経験が必要なんです。お願いします。力を貸してください」
副社長が隣で大きく頭を下げたので、私も慌てて頭を下げた。
「まあ、老害にならないようにやってみるよ」
「ありがとうございます!」
「で、そっちのお嬢ちゃんは、副社長の秘書さんか?」
ひえっ、ご挨拶が遅れてしまった!
「ご挨拶が遅くなって申し訳ございません! 4月から副社長秘書をさせていただいています、高嶺花緒と申します。秘書は未経験なのですが、雑用でもなんでもしますので、よろしくお願いいたします!」
「彼女はO大の建築学科を出ていて、一級の学科は取ってます。ただ……入社と同時に受付に配属されてしまって、実務経験はまだないんです」
「ああ……なるほどな。顔がいいってのも善し悪しだな。だが、今回の件はそう簡単な仕事じゃない。ここに連れてきたということは彼女を助手にしようとしているのだろうが、大丈夫なのか?」
未経験の私を前に、田村部長はズバリと心配をぶつけてきた。
それは至極まっとうな心配で、私自身も不安で自信がなく、言われて当然の言葉だった。