高嶺の花も恋をしたい!
 だから翔多のこの驚きは、俺自身の驚きでもあった。

「……それで、ちゃんと対策はしているんだろうな?」
「ああ。親父の秘書がすぐに動いてくれて、今発信元を特定しているところだ。そんなに巧妙でもないからすぐに犯人は捕まるだろう。それに……見当もついている」
「はぁ⁉ やっぱりそっちかよ」
「悪い。少しの間のことだと思って、手を抜いてしまったんだ」

 何があったか知らないが、上に立つものとして、手を抜いて隙を見せるのはもってのほかだ。

 そのしわ寄せが翔多本人ではなく、俺を含めなんの関係もない花緒をも巻き込むことになったのだから。

 俺は確実に収拾をつけるよう、翔多に念押しをした。

 花緒はこのことをどう感じているだろうか。こんなことならもっと早くに話をしておくべきだった。

 花緒に電話してみるが、出る気配がない。
 俺は悶々としながらできる限り車を飛ばした。

 車が大阪市内に入った頃、またメッセージを受信した。

 花緒だ!

『お母様が来られています!』に、助けを求めるウサギのスタンプ⁉

 くそっ、次から次へと――!

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