高嶺の花も恋をしたい!
「花緒……?」
「今の話は、ただ恋愛を楽しむだけなら、きっと私に言わなくてもいいことだったと思う。おうちの話も、おじい様の容態も、結婚の話も……。実際今まで、太一くんは一言もそんなこと私に言わなかった。言うつもりがなかったんでしょう? それが、太一くんの出した答えだったのよ……」
そう言って花緒は寝室ではなく、自分の部屋へ向かった。
「花緒! ちょっと待てよ、違うから!」
慌てて後を追う俺の手が払いのけられる。
「違わない。太一くん、自分で言ったんじゃない。今が楽しくて言えなかったって。私は、楽しいことをするためだけの相手なんだ……」
「そうじゃない! 俺はお前の負担になるだろうと――」
「私の気持ちを勝手に決めつけないで! 太一くんは私を気遣って何も言わないでいたのかもしれない。でも今までやってきたことは……私を土俵にすら上げてくれなかったってことなのよ?」
「――!」
「……出ていく。今まで置いてくれてありがとう」
「待てって! な……なんで泣いてるんだよ。お前誤解してる……」
「誤解じゃないでしょう? 何も言ってくれなかったじゃない。今日だって……会社で全く知らない人から太一くんが丸高の御曹司だって聞いたのよ? 私は……太一くんのなんなの?」
「――! ごめん、本当に言うつもりだったんだ」
泣きながらも、スーツケースに荷物を詰めだす花緒の手を掴む。絶対に出ていかせない!
「今の話は、ただ恋愛を楽しむだけなら、きっと私に言わなくてもいいことだったと思う。おうちの話も、おじい様の容態も、結婚の話も……。実際今まで、太一くんは一言もそんなこと私に言わなかった。言うつもりがなかったんでしょう? それが、太一くんの出した答えだったのよ……」
そう言って花緒は寝室ではなく、自分の部屋へ向かった。
「花緒! ちょっと待てよ、違うから!」
慌てて後を追う俺の手が払いのけられる。
「違わない。太一くん、自分で言ったんじゃない。今が楽しくて言えなかったって。私は、楽しいことをするためだけの相手なんだ……」
「そうじゃない! 俺はお前の負担になるだろうと――」
「私の気持ちを勝手に決めつけないで! 太一くんは私を気遣って何も言わないでいたのかもしれない。でも今までやってきたことは……私を土俵にすら上げてくれなかったってことなのよ?」
「――!」
「……出ていく。今まで置いてくれてありがとう」
「待てって! な……なんで泣いてるんだよ。お前誤解してる……」
「誤解じゃないでしょう? 何も言ってくれなかったじゃない。今日だって……会社で全く知らない人から太一くんが丸高の御曹司だって聞いたのよ? 私は……太一くんのなんなの?」
「――! ごめん、本当に言うつもりだったんだ」
泣きながらも、スーツケースに荷物を詰めだす花緒の手を掴む。絶対に出ていかせない!