高嶺の花も恋をしたい!
「どこだったんだ? 希望の部署は」
「……設計です」
「設計⁉ ……君、技術系だったのか」
「O大の工学部建築学科を出てます。インテリアプランナーの資格と、宅建士の資格も取って、7月には一級建築士も受ける予定でした」
「てっきり事務系志望なのかと思ってた……」
高野はそこでぷつりと黙ってしまった。
かける言葉が見つからないのか、それとも慰めの言葉を探しているのか。
「それで……どうするんだ?」
「……わかりません。もう、なにがなんだか……今までやってきたこと、全部無駄だった気がして……」
ここでこの人に愚痴を言っても仕方がないことはわかっている。たまたまあの場所に居合わせただけなのに、私を落ち着かせるためにここへ連れてきてくれただけでもありがたいのだ。
「すみません。高野さんに愚痴を言うつもりはなかったんです」
「いや、誘ったのは俺だから。それよりその言葉遣いなんとかならないか?」
「え?」
「俺たち同期だろう? 俺が院卒で年上だと誰かから聞いているのかもしれないが、同期は同期だ。俺に敬語を使う必要はない。高野さんもおかしい。もっと親しみがあるものだろう? 同期なら」
「そ、そうなのね。ごめんなさい、よくわかってなくて。えっとじゃあ……太一くん?」
「太っ……あ、ああ、ゴホン、まあ……それでいい」
「あの、じゃあ私は花緒って呼んで?」
高野が院卒だと聞いていたので目上の人だと思って話していたのだが、どうやら同期は年齢に関係なくみな同じでいいらしい。そんな常識も知らなくて恥ずかしい限りだ。
「……設計です」
「設計⁉ ……君、技術系だったのか」
「O大の工学部建築学科を出てます。インテリアプランナーの資格と、宅建士の資格も取って、7月には一級建築士も受ける予定でした」
「てっきり事務系志望なのかと思ってた……」
高野はそこでぷつりと黙ってしまった。
かける言葉が見つからないのか、それとも慰めの言葉を探しているのか。
「それで……どうするんだ?」
「……わかりません。もう、なにがなんだか……今までやってきたこと、全部無駄だった気がして……」
ここでこの人に愚痴を言っても仕方がないことはわかっている。たまたまあの場所に居合わせただけなのに、私を落ち着かせるためにここへ連れてきてくれただけでもありがたいのだ。
「すみません。高野さんに愚痴を言うつもりはなかったんです」
「いや、誘ったのは俺だから。それよりその言葉遣いなんとかならないか?」
「え?」
「俺たち同期だろう? 俺が院卒で年上だと誰かから聞いているのかもしれないが、同期は同期だ。俺に敬語を使う必要はない。高野さんもおかしい。もっと親しみがあるものだろう? 同期なら」
「そ、そうなのね。ごめんなさい、よくわかってなくて。えっとじゃあ……太一くん?」
「太っ……あ、ああ、ゴホン、まあ……それでいい」
「あの、じゃあ私は花緒って呼んで?」
高野が院卒だと聞いていたので目上の人だと思って話していたのだが、どうやら同期は年齢に関係なくみな同じでいいらしい。そんな常識も知らなくて恥ずかしい限りだ。