高嶺の花も恋をしたい!
「あ、えっと、私、帰るね。こんなに遅くまでお邪魔してごめんなさい」

 とにかくこの状況はよろしくない。私が居たら高野だって休めないだろうし、早く退散しなくては。

 そう思い、私は高野の上を乗り越えてベッドから降りようとした。

 その瞬間、くるっと体を入れ替えた高野が私をベッドに押し付けた。

「きゃっ」

 何が起こったのかわからない私は、思わず高野を見上げた。

「太一くん……?」
「……」

 熱がこもった少しつらそうな顔。見ているだけでこっちまで心拍数が上がるような……。

 何、これ……。さっきまでとは違う高野の表情。
 ひょっとして、私求められている?

 まだアルコールが残っているのか、それとも完全に高野の色香にやられていたのか、自分でも判断がつかないほどドクドクと波打つ心臓がうるさい。

 そして私は何を血迷ったのか、いまだかつて言ったことのない言葉を口にした。

「……する?」
「は?」
「いいよ。しても」

 軽く誘ってみる。こんなことはなんでもないことだと言う感じで。

「お前、酔ってるからそんなことを……」
「もうほとんど冷めてるよ。たとえお酒が残っていても、自分の言動には責任とれるから」
「いや……いい」

 そっか。やっぱり私じゃそんな気にならないか。求められていると思ったのは勘違いだったんだ、と少し落ち込んでいると……
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