高嶺の花も恋をしたい!
オリエンテーション合宿
3月に入り、内定者およそ500人を対象に、オリエンテーション合宿が行われた。
夏成のオリエンテーション合宿は、毎年白浜にあるホテルをまるまる一棟借り切って行われる。
二人部屋の同室者は小柄な女の子だった。
「私、生島桃子よろしくね」
可愛い……。少し丸みのある体つきに丸い目。柔らかそうなライトブラウンの髪には少しウェーブがかかっている。私とは正反対の女の子らしい女の子だ。しかも名前まで可愛い。
そんな彼女を前に、自分の名前を名乗るのが心底嫌だった。
「……高嶺花緒です。よろしくね」
私は首にかけているネームホルダーを見せた。
「えっ、名前まで高嶺の花!?」
「……」
想定内の反応だ。背が高くてツンとしたイメージの私は、この名前で何度も恥ずかしい思いをしてきたから。
「あ、ごめん! 突然失礼よね。高嶺さん、美人すぎて集合場所からすでにみんなの注目の的だったの。その……私も芸能人と同じ部屋になった気分で浮かれちゃった」
パタパタと手を振りながら、謝ってくる桃子の姿はやはり可愛かった。男性なら誰もがこういう可愛い女の子に惹かれるのではないかと思う。
「全然いいよ。名前を突っ込まれるのはいつものことだから」
「ね、花緒ちゃんって呼んでもいい?」
「ちゃんは付けなくていいよ。花緒って呼んで」
身長が175cmでキツいイメージの私に「ちゃん」呼びは似合わない。
「そうだね、同じ歳だもんね。じゃあ花緒、私も桃子って呼んでね」
そう言ってニコッと笑う桃子。明るく可愛い彼女と同室になれたのは、人見知りな私にとってラッキーなことだった。
夏成のオリエンテーション合宿は、毎年白浜にあるホテルをまるまる一棟借り切って行われる。
二人部屋の同室者は小柄な女の子だった。
「私、生島桃子よろしくね」
可愛い……。少し丸みのある体つきに丸い目。柔らかそうなライトブラウンの髪には少しウェーブがかかっている。私とは正反対の女の子らしい女の子だ。しかも名前まで可愛い。
そんな彼女を前に、自分の名前を名乗るのが心底嫌だった。
「……高嶺花緒です。よろしくね」
私は首にかけているネームホルダーを見せた。
「えっ、名前まで高嶺の花!?」
「……」
想定内の反応だ。背が高くてツンとしたイメージの私は、この名前で何度も恥ずかしい思いをしてきたから。
「あ、ごめん! 突然失礼よね。高嶺さん、美人すぎて集合場所からすでにみんなの注目の的だったの。その……私も芸能人と同じ部屋になった気分で浮かれちゃった」
パタパタと手を振りながら、謝ってくる桃子の姿はやはり可愛かった。男性なら誰もがこういう可愛い女の子に惹かれるのではないかと思う。
「全然いいよ。名前を突っ込まれるのはいつものことだから」
「ね、花緒ちゃんって呼んでもいい?」
「ちゃんは付けなくていいよ。花緒って呼んで」
身長が175cmでキツいイメージの私に「ちゃん」呼びは似合わない。
「そうだね、同じ歳だもんね。じゃあ花緒、私も桃子って呼んでね」
そう言ってニコッと笑う桃子。明るく可愛い彼女と同室になれたのは、人見知りな私にとってラッキーなことだった。