高嶺の花も恋をしたい!
 一日目はホテルに到着後テスト三昧。入社試験より厳しいと言われている試験が夕食まで続いた。

 二日目はランダムにグループを決められ、午前中はポイントハイクで体を動かし、午後からはグループに分かれて翌日のグループ発表に備える。
 私の属する7班は、桃子を含めた男6名、女4名の10人グループだった。

 初対面の人にはいつも距離を置かれがちだったけど、桃子の人懐っこい性格に救われ、同じグループの人とも少しだけ話が出来るようになる。

 でもやっぱり男子から積極的に声をかけられることはなかった。いつものことだけど、皆、私には近づいてこようとしないのだ。

 男子に距離を置かれることには慣れていた。中学に入った頃から、モテるのは女子だけで、身長の高い私を「かっこいい!」と言って慕ってくれる同級生や後輩の女の子が、いつも私の周りを占めていたから。


「ねぇ、私たちの7班と15班、話題になってるよ」

 大宴会場に整然と並べられた御膳を前に、桃子がこそっと耳打ちする。
 時刻は18時半。グループ発表という名の宴会芸の演目が決まり、練習が終わった班から大宴会場で夕食を取っていた。

「……? 話題?」

 私たちの考えたグループ発表なんて、大して面白いものではない。たまたま大学のグリークラブに所属していたという男子が、混声合唱にしようと言いだしたので、それに従っただけなのだ。

「あのね、15班にめちゃくちゃカッコいい男子がいるのよ! 背も高くて、モデルみたいな人」
「……そうなんだ。桃子、本当によく知ってるね」
 
 グループ発表のことではなかったのか。
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