高嶺の花も恋をしたい!
私と違って人懐っこい桃子は情報収集能力に長けていた。入社試験のころから徐々に友達を増やしてきた彼女には、各班に知り合いがいるといっても過言ではなかった。
どうやら話題というのは、15班の男子のことのようだ。
「ん-、私が見た限りでは、同期入社の中でもナンバーワンだね。多分彼は本社に配属されると思う」
「え? どうしてわかるの?」
配属先が決まるのはこのオリエンテーション合宿が終わった後だ。試験結果と個人の適性、人物像を人事が把握して初めて配属先が決まる。
この馬鹿げた宴会芸も、チームワークを大切に出来るかとか、リーダーに向いているかといったバランスを見るためのものだから。
でもそれぞれの班で練習に取り組んでいるのだから、桃子がその彼の行動を把握できているとは思えない。
ではなぜ桃子はその彼が本社配属になると思ったのか、不思議に思っていると「顔よ」と桃子がどや顔で断定した。
顔? 顔で配属先が決まるの? もっと能力とか、人を見るものじゃないの?
「もちろん能力は大事よ。でも、正直ここに集まっている500人って、そこそこの有名大学出身の人ばかりでしょう? 厳しい入社試験を潜り抜けてきたわけだから、能力があるのもわかってる。じゃあ後はどこを見て振り分けすると思う? 顔しかないでしょう! 本社は会社の顔なの。なら顔のいい人を本社に集めなきゃ」
「な、なるほど……」
「15班の彼は院卒らしくて、大学院在学中に一級建築士の資格を取ったんだって。そこを含めてまず確実でしょう」
一級! 既に一級建築士に合格しているのか。いいな……。
どうやら話題というのは、15班の男子のことのようだ。
「ん-、私が見た限りでは、同期入社の中でもナンバーワンだね。多分彼は本社に配属されると思う」
「え? どうしてわかるの?」
配属先が決まるのはこのオリエンテーション合宿が終わった後だ。試験結果と個人の適性、人物像を人事が把握して初めて配属先が決まる。
この馬鹿げた宴会芸も、チームワークを大切に出来るかとか、リーダーに向いているかといったバランスを見るためのものだから。
でもそれぞれの班で練習に取り組んでいるのだから、桃子がその彼の行動を把握できているとは思えない。
ではなぜ桃子はその彼が本社配属になると思ったのか、不思議に思っていると「顔よ」と桃子がどや顔で断定した。
顔? 顔で配属先が決まるの? もっと能力とか、人を見るものじゃないの?
「もちろん能力は大事よ。でも、正直ここに集まっている500人って、そこそこの有名大学出身の人ばかりでしょう? 厳しい入社試験を潜り抜けてきたわけだから、能力があるのもわかってる。じゃあ後はどこを見て振り分けすると思う? 顔しかないでしょう! 本社は会社の顔なの。なら顔のいい人を本社に集めなきゃ」
「な、なるほど……」
「15班の彼は院卒らしくて、大学院在学中に一級建築士の資格を取ったんだって。そこを含めてまず確実でしょう」
一級! 既に一級建築士に合格しているのか。いいな……。