高嶺の花も恋をしたい!
 いや、そもそも私たちの関係って、セックス込みの同居人というだけで、初めからお互いに恋愛感情を持ち合わせていたわけではない。

 いわゆるお付き合いをしているわけではないのだ。

 だから高野が私に何かを報告しないといけない義務はなく、私も聞く権利を持たない。

 たとえ高野が百人の女性社員に告白されていたとしても、きっと私には何も言ってくれないのだろう。

 高野を知った分、それを寂しく思う。

 初めての夜から比べると、今では高野がどんなふうに私を抱くのか、少しはわかるようになった。

 期待感は変わらず安心感が増して、それと同時に高野との信頼関係も着実に育っていると思う。

 たとえばセックスにおいて、高野は少し意地悪な時もあるけれど無茶な要求はしない。

 自分本位な欲望をぶつけてくることがないこともないし、試験勉強で忙しい今、体を求めないことも私への気遣いだとわかっている。

 それを少し寂しいと思っているのは、内緒の話なんだけど。
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