高嶺の花も恋をしたい!
 俺にも三枝の考えは理解できないが、まだまだ若いのだし、一人に絞ることもないのかもしれない。

 そもそも博士課程まで出ている俺とこいつらとは4年離れていて、たまに「若いな」と思うことがある。

 女性と付き合うことに対しても、この4年の差は大きい。

 俺の年齢なら、そろそろ先を見据えて女性と付き合おうとするが、こいつらの年齢なら、三枝的な考え方もありなのだろう。

「三枝……お前女に刺されないように気をつけろよ?」
「俺はみんなと仲良くしているから大丈夫だ」
「……」
「ハァ……いつか痛い目に合いそうだな。で、高野は本当に高嶺さん狙いなの? 接点あったっけ?」
「俺、一言も高嶺の話はしてないんだが……」
「じゃあ違うんだ。高嶺さん狙いなら、桃子にセッティングしてもらおうかと思っただけだよ。四人で食事とか」
「……いや、いい」

 そんな気まずい食事会、ボロが出ないか考えただけで気疲れするじゃないか。

「夏成の高嶺の花でも、高野のお眼鏡にかなわないんだ?」
「そういうわけじゃない。はぁ……高嶺は綺麗だと思うよ。ショールームでよく会うけど、お客さんの子供と遊んであげたり、いい子だと思う。かわいいし、素直だし、ちょっと放っておけないところがあるし」
「「……」」

 あれ、言い過ぎたか? 会社での接点を思い出して簡潔に話したつもりだったのだが。
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