高嶺の花も恋をしたい!
 思い出すと笑いが込み上げる。

 『高野さん』から『太一くん』と、距離の詰め方がおかしかった花緒。

 あの時は驚いたけど、背中がくすぐったいような感覚がして、好きなように呼ばせることにした。

 後から考えると、女子校育ちで何もかもが初めてだった花緒に、男友達との接し方はわからなかったのだ。

 花緒は何をしていても俺を惹きつける。

 正直もう、花緒以外の女は目に入らない。心底惚れていると思う。

 だがもし花緒が俺と同じ気持ちじゃなかったとしたら?
 愛情を求めているのは俺だけで、花緒は欲望だけだったとしたら?

 ……俺の告白に気まずくなった花緒が出ていきかねない。せっかく同居できているのにそれだけは避けたい。

 余計なことばかり考えず、今日はもう寝てしまおうと先にベッドに入ることにした。
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