薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
「とにかく、本人の意向は聞けた」

暢さんが仕事の顔へ戻り、茂樹先生を見る。

「茂樹兄さん。必要な手続き、お願いできますか?」

「もちろん」

「神宮寺さんには一つずつ説明しますから、分からないことがあれば、その都度聞いてください」

「お願いします」

返事をしてから、私はもう一つ決めていたことを口にした。

「それと、私、ここで働きます」

「……え?」

今度は純さんだった。

朝、提案された時には少し考えさせてほしいと答えた。

それからまだ数時間しか経っていない。

自分でも早いと思う。

「法律のことなんてほとんど分かりませんし、すぐに何か出来るとも思ってません。でも、自分のことがどう調べられて、どうやって解決していくのか、私も見て知りたいんです」

誰かへ全部任せ、最後に結果だけ聞くこともできる。

でも、自分のことだから。

「それに、私に出来る仕事があるなら手伝いたいです」

一度息を吐く。

「昨日ここへ来たばかりなのに、いろんなことがありすぎて、流されてるとも思います」

「それは、まあ……」

純さんが苦笑する。

「ですよね」

ロト7が当たり、法律事務所へ来て、両親のことを調べることになり、住む場所が変わった。

スマートフォンが二台になり、仕事へ行けば突然契約を切られ、その日のうちに今度はここで働くと言っている。

普通に考えたら、とんでもない速度だ。

「でも、勢いがある時にするのが善だと思います」

一瞬、静かになった。

「……善?」

純さんが聞き返す。

「あれ?」

私も首を傾げる。

愛梨さんが笑いを堪えた。

「吉……では?」

「……あ」

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