薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
未來の目が大きくなり、陸斗さんまで一瞬だけ私を見る。

……何よ。

そっちが始めたんでしょう。

すると、ほんの少しだけ陸斗さんの口元が緩んだ。

「そうだな。今日はこのあとも予定があるから。母さんたちも待ってる」

「……お母さん?」

未來の表情がまた変わった。

「え、もう家族にも会ってるの?」

「まあ」

それ以上、陸斗さんは説明しない。

否定もしない。

だから余計に意味深になる。

「じゃあ、失礼します」

「ちょっと待ってよ」

未來は、まだ引かなかった。

「奏、せっかく会ったんだから少しくらいいいじゃない。久しぶりなんだし」

私が答えようとした時だった。

「悪いけど」

陸斗さんの声が先に落ちた。

穏やかなまま。

でも、さっきまでとは明らかに違う。

「これ以上、奏を引き止めないでもらえるかな」

未來の笑顔が一瞬止まった。

「……何それ」

「そのままの意味です」

「私、奏の友達なんだけど」

「そうですか」

淡々とした返事。

「でも、本人が返事をしていないのに、昨日から何度も連絡してるんでしょう?」

未來の表情がわずかに固まる。

陸斗さんは私の腰を抱いたまま、未來をまっすぐ見た。

「奏が返事をしない時は、返事をしたくない時もある。だから、気安く踏み込まないでほしい」

低い声だった。

「陸斗さん……」

「それと」

まだあるの?

「俺たちの時間を邪魔しないでもらえると助かる」

「…………」

未來だけじゃない。

私まで固まった。

何、それ。

完全に彼氏じゃない。

しかも、かなり独占欲強めの。

なのに本人は、何一つおかしなことを言っていない顔をしている。

「行こう、奏」

「……う、うん」

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