薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
促されるまま未來へ背を向け、数歩歩いたところで小声で言った。

「陸斗さん」

「何?」

「やり過ぎじゃないですか?」

「何が?」

「最後のやつです」

「恋人なんでしょう?」

「フリです!」

「さっき神宮寺さんも、かなり乗ってましたけど」

「それは……!」

あの状況なら、合わせるしかなかった。

すると陸斗さんが、ほんの少しだけ笑う。

「上手でしたよ」

「褒めないでください」

私たちは、そのまま売り場の奥へ歩いていった。

だから知らなかった。

後ろに残った未來が、私たちの背中を睨みつけていたことを。

そして、そのさらに後ろに別の二人がいたことも。

< 112 / 290 >

この作品をシェア

pagetop