薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
一方その頃。
そんなことが起きているとはまったく知らない私は、陸斗さんと買い物を終えたところだった。
会計を済ませれば、重い袋は当然のように全部陸斗さんが持つ。
「一つくらい持ちますよ」
「いいです」
「重いでしょう」
「これくらい平気です」
「でも――」
「奏」
「……はい?」
また、呼び捨て。
反射的に黙ってしまった私を見て、陸斗さんの口元がほんの少しだけ緩んだ。
「行きますよ」
「……それ、もう未來いないんですけど」
「何がです?」
「呼び方です」
「そうでした?」
絶対わざとだ。
「戻してください」
「何を?」
「神宮寺さんに」
「考えておきます」
「今すぐ考えてください」
そんなやり取りをしながら駐車場へ向かう。
まさかその少し前まで、純さんと愛梨さんが同じ建物の中で未來の動きを見ていたなんて、私は知るはずもない。
未來が私たちの写真を撮っていたことも、誰かへ連絡していたことも、その電話を受けたあと表情を変えていたことも。
そんなことが起きているとはまったく知らない私は、陸斗さんと買い物を終えたところだった。
会計を済ませれば、重い袋は当然のように全部陸斗さんが持つ。
「一つくらい持ちますよ」
「いいです」
「重いでしょう」
「これくらい平気です」
「でも――」
「奏」
「……はい?」
また、呼び捨て。
反射的に黙ってしまった私を見て、陸斗さんの口元がほんの少しだけ緩んだ。
「行きますよ」
「……それ、もう未來いないんですけど」
「何がです?」
「呼び方です」
「そうでした?」
絶対わざとだ。
「戻してください」
「何を?」
「神宮寺さんに」
「考えておきます」
「今すぐ考えてください」
そんなやり取りをしながら駐車場へ向かう。
まさかその少し前まで、純さんと愛梨さんが同じ建物の中で未來の動きを見ていたなんて、私は知るはずもない。
未來が私たちの写真を撮っていたことも、誰かへ連絡していたことも、その電話を受けたあと表情を変えていたことも。