薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
驚いた。

でも、ひっくり返るほどではない。

三十四歳なら別に不思議じゃない。

私は思わず純さんを見る。

「……それだけですか?」

「まさか」

即答された。

「ここからよ」

まだあるの?

玲奈さんが面倒くさそうに続ける。

「旦那が十歳下」

「十歳!?」

今度は声が大きくなった。

「二十四歳?」

「そう」

「……若い」

「まあね」

それだけでも十分驚いたのに、鈴子さんが嬉しそうに付け加える。

「しかも幼馴染なのよ〜」

「姉さん」

聖子さんが止める。

「玲奈ちゃんに言わせてあげなさい」

「だって進まないんだもの」

「私は早く奏ちゃんの顔が見たいの」

「やっぱりそれが目的じゃないですか!」

玲奈さんまで吹き出した。

「旦那とは昔からの幼馴染で、向こうが十歳下だから最初は弟みたいなものだったの。それがまあ、いろいろあって」

「……はい」

「気づいたら旦那になった」

「……すごいですね」

本当に。

それだけでもかなりの話だ。

なのに愛梨さんが、私の袖をちょんと引いた。

「神宮寺さん」

「はい?」

「まだです」

「まだあるんですか!?」

事務所に笑いが広がる。

「だから私、最初から言いたくなかったんだって」

玲奈さんまで笑っている。

「じゃあ、あと何があるんですか?」

ここまで来たら聞くしかない。

純さんが、にやにやしながら言った。

「旦那さんの名前、聞けば分かると思う」

「名前?」

玲奈さんは少しだけ間を置いてから、淡々と言った。

「榊原耀」

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