薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
「……暢さんの?」

「息子」

頭の中に暢さんの顔が浮かぶ。

一階のカフェにいて、パソコンに向かっている姿が妙に様になっていて。

カフェの人なのか、情報システムの人なのか、警視庁関係の仕事もしている人なのか。

いまだに一言では説明出来ない、あの暢さん。

「えええ!? 暢さん、息子さんいるんですか!?」

「いるよ〜」

なぜか鈴子さんが誇らしげに答える。

「しかも耀さん!?」

「そうそう」

「嘘でしょう……」

玲奈さんが笑った。

「本当。戸籍上は柴崎耀だからね」

「柴崎……?」

「榊原は芸名。母親の旧姓なの」

「芸名なんですか!?」

今日、何回驚けばいいんだろう。

そして案の定。

鈴子さんが「あっ」と声を上げた。

嫌な予感がする。

ものすごく。

「あとね」

「……まだあるんですか?」

「あるわよ」

なぜか楽しそうに事務所の奥を指差す。

「あそこで、すまして仕事してる征」

「……はい?」

つられて見る。

征さんは何も聞こえていないふりをしているのか、パソコンの画面を見たまま仕事を続けていた。

でも、嫌そうな空気だけは伝わってくる。

「征は耀の母親の弟なの」

「…………」

今度こそ完全に止まった。

耀さんのお母さんの弟。

ということは。

「……征さん」

「はい」

返事はした。

でも、こっちを見ない。

「耀さんの……叔父さん?」

「そうなりますね」

ものすごく淡々としていた。

「ええええ!?」

また声が出る。

「征さん、叔父さんなんですか!?」

「叔父です」

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