薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――

第十四話 ――突然、核心ですか? 待って、あの過去は偶然じゃなかったの?――



玲奈さんが突然事務所へやって来て、私の知らなかった人間関係をこれでもかというほど置いて帰ってから、数日。

あの日の衝撃がまだ頭のどこかに残っているというのに、澤登法律事務所には何事もなかったように、いつもの日常が戻っていた。

電話が鳴り、キーボードを打つ音が響く。

純さんと愛梨さんがそれぞれ仕事を進め、奥では陸斗さんが依頼人と話をしている。

私も愛梨さんから渡された書類を確認しながら、パソコンへの入力を続けていた。

そんな、ごく普通の午前中だった。

机の端に置いていたスマートフォンが震えるまでは。

何気なく画面へ目を向け、表示された名前を見た瞬間、キーボードの上に置いていた指が止まった。

――坂梨未來。

「……え?」

未來から連絡が来たのは、ショッピングモールで鉢合わせして以来だった。

もう一か月以上経っている。

その後、私は純さんと愛梨さんから、あの日の私たちを未來が撮影し、その後もしばらく様子を窺っていたことを聞かされていた。

だから、あの時一緒にいた陸斗さんについて未來が何かを調べたとしても、それ自体は驚くことではない。

ただ、一か月以上何の連絡もなかった未來が、今になって突然。

そのことだけで、胸の奥に小さな違和感が引っかかった。

以前なら、既読をつけないよう、もう一台の端末で通知画面を撮っていた。

でも今は、教えてもらった方法がある。

通知を長押しして内容を表示し、そのままスクリーンショットを撮る。これならトーク画面を開かなくていい。

便利な方法を覚えたな――なんて思えたのは、ほんの一瞬だった。

表示された文章を見た途端、さっきまでの違和感が、はっきりとした形を持った。

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