薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
そこへ扉が開いた。

「何て来た? 端末見せて」

挨拶より先に、暢さんだった。

私はスクリーンショットを開いて渡す。

「これです」

一度確認しただけで、暢さんの眉がわずかに上がった。

「なるほど」

スマートフォンを私へ返す。

「あっちも動き始めたな」

「あっち?」

「張ってた網に、少しずつ掛かり始めてる」

「……網?」

純さんを見る。

愛梨さんを見る。

陸斗さん。

暢さん。

全員、何となく分かっている顔をしている。

私だけ分からない。

しかも。

これ、私の話ですよね?

「ちょっと待ってください。さっきから皆さん何の――」

バーン!

勢いよく事務所の扉が開いた。

……また止まった。

入ってきた人物を見て、今度は私の思考まで止まった。

黒い帽子。

黒いパーカー。

サングラス。

マスク。

しかも真夏。

怪しい。

ものすごく怪しい。

というか、怖い。

その人は肩で息をしながら事務所へ入り、後ろを確認して扉を閉める。

そして、帽子、サングラス、マスクの順に外した。

現れた顔を見た瞬間。

「――っ!」

声が出るより先に、愛梨さんの手が私の口を塞いだ。

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