薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
未來が。

お父さんと。

お母さんに?

そんな話。

一度も聞いたことがない。

「何で……未來が両親と?」

暢さんが画面を切り替えた。

「投資話です」

「投資?」

「ご両親へ持ち込まれた話があります。ただ――」

一度、言葉を切る。

「発端は未來さんではありません」

画面に表示された名前を見た瞬間、胸がざわついた。

――坂上幹司。

「……坂上先生」

知らない人ではない。

両親が亡くなったあと、私の人生に関わってきた人。

でも。

表示された日付は。

「待ってください。この日付……」

「事故前です」

玲奈さんが静かに答えた。

「坂上幹司は、ご両親が亡くなってから偶然関わってきたわけじゃない」

さらに、複数の会社と資金の流れが表示される。

暢さんが続けた。

「事故前から、ご両親の会社へ関与するための動きが始まっている」

「……会社を?」

「そこはかなり濃い」

玲奈さんの声から、いつもの軽さが消えていた。

「事故後に行われた処理まで含めて見ると、最初から会社を取り込む意図があったと考えた方が自然」

耀さんが資金の動きを重ねる。

複数の会社。

名義。

投資。

その間を繋ぐ線。

「これが事故前。こっちが事故後」

画面の時系列を追ううちに、背中が冷たくなった。

事故が起きたから。

両親が亡くなったから。

それで会社が駄目になった。

私はずっと、そう思っていた。

でも。

その前から。

誰かが動いていた?

「……じゃあ、会社は」

紗凪さんが私を見た。

「坂上側へ実質的に取り込まれていった流れは確認出来ています」

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