薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
ところが。

呆れていたのは、どうやら私だけだった。

未來から返信が届いた瞬間、それまで私の残念すぎるLINEを見て笑っていた皆さんの空気が一気に変わった。

暢さんはすぐ端末へ手を伸ばし、純さんと愛梨さんも、それぞれ確認を始める。

「……早っ」

思わず声が出た。

「切り替え、早っ」

つい数秒前まで「引っかかりましたね」なんて言っていた人たちが、もう誰も笑っていない。

「この返信が来た時点で、次へ進めますから」

暢さんが画面を見たまま答える。

「もう?」

「はい」

「未來が返事するかどうかも分からなかったのに?」

「一か八かで組んだ話ではありませんよ」

暢さんがようやくこちらを見る。

「これまでの言動や接触の仕方を見た上で、反応する可能性が高いと考えて準備していました」

「……絶対来ると思ってたんですか?」

「かなり高い確率で」

今度は陸斗さんが答えた。

「未來さんの性格、これまでの行動、神宮寺さんへの執着。それを考えれば、この内容を無視する可能性の方が低い」

「だからって三分ですよ?」

「そこは予想以上でしたけど」

純さんが笑った。

そこだけは予想外だったんだ。

少し安心した。

いや。

何に安心してるんだろう。

「ここからですよ」

暢さんが立ち上がる。

「……何がですか?」

「実際に動くのは」

「楽しそうに言わないでください!」

でも、もう誰も止まらない。

連絡が入り、必要な確認が取られ、それぞれが自分の役割へ動き始めていく。

未來から、たった一通返信が来ただけ。

それなのに、そこを境に全部が動き始めた。

私はその真ん中でスマートフォンを握ったまま、ようやく実感する。

――本当に始まったんだ。

ここまでは、証拠を集めてもらう側だった。

調べてもらって。

知らなかったことを聞いて。

驚いて。

怒って。

追いつくのが精一杯。

でも、ここからは違う。

未來をこちらへ引き出すのは、私。

その事実が、遅れて胸の奥へ落ちてきた。

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