薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
でも。

妙に納得してしまう。

未來は昔から、自分が人からどう見られるかをとても気にする人だった。

持ち物も。

服も。

行く店も。

いつだって少し上を選びたがった。

そして今は、会社を経営し、大きなお金を動かし、私の知らないところで多くの人間を利用しながら、何事もなかったように暮らしている。

そんな未來が。

真っ赤なポルシェから降りてくる。

あまりにも、未來らしかった。

『神宮寺さん、落ち着いて』

耳元に陸斗さんの声。

「……分かってます」

小さく返したけれど、胸の鼓動は思っていたより速い。

運転席のドアが開く。

未來が車から降りた。

写真でも。

監視映像でも。

誰かから見せられた画面の中でもない。

坂梨未來が。

今。

私の目の前にいる。

両親の事故に関わった人。

会社を奪った人。

財産まで奪った人。

そして、かつて私は、その人を友人だと思っていた。

未來はホテルへ入り、辺りを見回す。

すぐに私を見つけた。

一瞬。

昔と同じ笑顔を見せる。

「奏!」

その声を聞いた瞬間、胸の奥に複雑なものが押し寄せた。

懐かしい。

そう思ってしまった自分が、一番嫌だった。

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