薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
さらに、入口側から大雅さんが現れた。

「いやあ、随分派手にやったな」

「大雅さん……」

「どうも、神宮寺さん」

軽く手を上げる。

でも、すぐ未來へ視線を向けた。

「俺からは、外で関わってる人間について聞きたいことがある」

「……何の話?」

「金を運ばせたり、車を出させたり、回収を頼んだり。人にやらせれば、自分は関係ないと思った?」

未來の表情が変わる。

「使われた側が、全員ずっと黙ってるとは限らない」

そして。

最後に。

大和さんが歩いてきた。

落ち着いた足取り。

何も派手なことはしていない。

なのに。

坂上先生は、大和さんと大雅さんを見比べた瞬間、明らかに息を呑んだ。

「……待て」

視線が。

鈴子さん。

茂樹先生。

陸斗さん。

大和さん。

大雅さん。

順番に動いていく。

「澤登鈴子……澤登茂樹……それに」

大和さんのところで止まった。

「友田大和……」

さらに、大雅さん。

そして。

坂上先生の顔から、さっきまで残っていた余裕が消えた。

「友田山路の息子たちか」

私は思わず大雅さんを見る。

「……友田山路さんって?」

「親父」

「え?」

「俺と兄貴の父親」

大和さんが静かに続けた。

「十年前に亡くなっています」

そこまでは聞いたことがある。

聖子さんのご主人。

でも、それだけだった。

「父は長く警察の刑事部門にいました」

茂樹先生が補足する。

「現場も管理側も長かった人でね。今でも知っている人は多い」

「…………」

また。

知らない話。

鈴子さんは元裁判官。

茂樹先生は弁護士。

大和さんは検察官。

大雅さんも警察関係。

そして、その父親も長く警察畑。

「……何なんですか、この一族」

完全に本音が漏れた。

大雅さんが顔を逸らす。

大和さんまで僅かに口元を緩めた。

でも、坂上先生だけは笑わなかった。

「だから言っただろう……」

「何が終わりなのよ!」

突然、未來が声を荒らげた。

「ここまでやってきたのに、こんなところで終われるわけないでしょう!」

その言葉に、空気が止まった。

私は未來を見る。

ここまでやってきた。

今。

確かに。

そう言った。

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