薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
その手を払いのけようとした瞬間。

頬へ。

柔らかな感触。

「…………陸斗さん」

「はい」

「今、何しました?」

「キスです」

「分かってます!」

朝から何回目!?

ホテルでも。

車へ乗る前にも。

家へ着いてからも。

そして今。

「何でそんなにキスするんですか!」

「したいからです」

「理由になってません!」

「十分理由だと思いますが」

「思いません!」

手は握る。

気づけば髪を触る。

頬も触る。

少し近くにいれば肩を抱く。

私が何か言って顔を上げれば。

隙があればキス。

額。

頬。

髪。

そして。

気を抜けば唇。

「ちょっと待ってください!」

とうとう私は両手を前へ出した。

「一旦、距離を取りましょう!」

「なぜですか?」

「私がついていけないからです!」

「何に?」

「陸斗さんにです!」

本気で分かってない顔をしないで。

そこで私は、ふと我に返った。

「それより、何で陸斗さん、普通に私の部屋にいるんですか?」

「はい?」

「“はい?”じゃないです。陸斗さんの部屋、隣ですよね?」

「そうですね」

「じゃあ帰ってください」

「嫌です」

「何で即答なんですか!」

陸斗さんは、本当に不思議そうな顔をした。

「一緒にいたいからですよ。それに昨夜、奏が言ったでしょう」

嫌な予感がした。

「……何をですか」

「帰らないで、って」

「それは昨日の夜の話です!」

「期限は聞いていません」

「そういう法解釈やめてもらえます!?」

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