薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
「坂梨未來さん?」

「はい」

陸斗さんの目が、少しだけ鋭くなる。

「どういう経緯で?」

「両親が亡くなって、私一人じゃ大変だろうからって。知り合いに弁護士さんがいるから紹介してあげるって」

そこまで話して、ふと何かが引っ掛かった。

「……あ」

「何ですか」

「そういえば……」

昔の光景が浮かぶ。

病院。

混乱していた私。

そして、突然やってきた未來。

「両親が事故に遭った時……未來、すぐ病院へ来たんです」

「あなたが連絡した?」

「……」

した?

あの時。

誰に電話した?

「たぶん……してません」

「たぶん?」

「少なくとも、事故の詳しい話をした記憶はないです」

「病院名は?」

「それも……教えた記憶がない」

口にした途端、背中が冷えた。

何で。

未來は病院を知っていた?

そして、もう一つ。

「未來……両親の借金のことも知ってました」

陸斗さんの視線が上がる。

「あなたが話した?」

「ほとんど話してません」

「ほとんど?」

「もしかしたら『借金があるみたい』くらいは言ったかもしれません。でも……」

違う。

そもそも私は、その時まだ詳しいことを知らなかった。

「私自身、その時まだ詳しいことを知らなかったんです」

私が知らなかったことを、なぜ未來は知っていた?

「……何でだろう」

呟いた声が、妙に大きく聞こえた。

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