薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
特に、翌日が休みの日は危険。

だから最近の私は、勤務表を見る時、自分の休みより先に陸斗さんの予定を見るようになった。

被っていない。

よし。

被ってる。

……終わった。

そんな生活になっていた。

そして今日。

私は久しぶりに、心の底から笑った。

今日から私は連休。

そして陸斗さんは、今日から二泊三日の九州出張。

しかも征さんも同行。

来た。

自由。

久しぶりの。

完全なる自由。

「出張、気をつけて行ってきてくださいね」

あまりにも笑顔で言ったせいか、陸斗さんがじっと私を見る。

「随分嬉しそうですね」

「そんなことないですよ」

「本当に?」

「もちろんです」

早く行って。

できれば予定より一時間くらい早く。

今日、私は前から決めていた予定があった。

両親のお墓参り。

静岡県の奥。

富士山が見える、山と畑に囲まれた静かな町。

事件が大きな山を越えたら、ちゃんと報告に行こうと思っていた。

墓参りへ行くこと自体は、最初から皆にも話してある。

一泊できる程度の荷物も用意していた。

墓参りをして、少しゆっくりすれば帰りが遅くなるかもしれない。

そんな時は無理に東京へ戻らず、一泊すればいい。

それくらいの。

念のため。

ただ、その荷物を持って事務所へ顔を出すのは面倒だったので、昨日のうちに駅のコインロッカーへ預けてある。

今日は、いつものショルダーバッグだけ。

< 222 / 290 >

この作品をシェア

pagetop